いぶき保育園では、スマイルシッププログラムを取り入れています。

 今回は、運動習慣が子ども達にどのような影響を与えているのかを説明させてください。

 近年の研究や分析により、幼児期は1日60分以上の運動遊びが「元気な子どもを育てる秘訣」であることがデータとして実証されてきています。

 文部科学省の調査結果から、幼児の運動する時間が少なくなっていることが明らかになりました。それによると、外遊びの時間が長い幼児ほど運動能力が高い傾向にありますが、一方で4 割を超える幼児の外遊びの時間が1日1時間(60分)未満となっています。

 幼児期は、6歳までに大人の約8割程度までの神経機能が発達すると言われており、タイミングよく動いたり力の加減をコントロールしたりする、運動を調整する能力が顕著に向上する時期。この運動を調整する能力は、新しい動きを習得する際に重要な働きを担い、児童期以降の運動発達の基盤を形成するという重要な意味を持っています。

 運動習慣を身に付けると、反射神経などが養われるため、けがや事故防止につながります。加えて、健康的かつ活動的な生活習慣の形成が成人後の生活習慣病の抑制につながるとも言われています。子どもが持っている冒険心を生かしながら、脳と筋肉をつなぐ神経系のネットワークを適切に構築していくことも大切です。 幼児にとっての運動は、楽しく身体を動かす“遊び”を中心に行うのがポイント。これには、散歩や手伝いなど日常のさまざまな動きを含みます。 いかに6歳までに運動習慣をつけるか。それが将来の身体づくりに大きく関わってきます。

  教育的な側面から見ても、これらは大きな意味を持っています。友達と一緒に運動する中で、ルールを守ったり、自分の欲求を我慢して相手に譲ったりといったコミュニケーションを取ることによって、協調しながら過ごす社会性が培われていきます。それらは、大人が言葉で説明してもなかなか伝わるものではありません。運動という実体験から子どもたちは自然と身に付けていくことができるのです。

  幼児期に習得した動作は大人になるまで身体が覚え、歳をとっても忘れることはありません。幼児期を過ぎてからでは克服しにくい「不器用」や「苦手」といった要素も、幼児期に感覚を発達させることで軽減すると言われていることからも、やはり幼児期は運動能力・運動習慣を身に付けるための大事な時期と言えるでしょう。

 さあ、今日もいぶき保育園で沢山カラダを動かして楽しもう!

 やるき!げんき!いぶき!

 2019.08.02 石井みなみ

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