23日に卒園式を迎える年長組。
その日が近づくにつれて、友だちと別れを惜しむ様子が見受けられるようになりました。
0歳から入園したお子さんは6年間も一緒に過ごしたことになりますが、振り返るとあっという間でした。もうこの子たちとお別れかと思うと寂しい思いが募ります。
去年の今頃は、保育園で1番年長組のクラスになったと張り切っていました。その半面、自分のことだけ考えれば良い今までとは違い、年少の子どもへの気づかいの大切さに気付き、困った時は助けなければという、年上としてのプレッシャーがのしかかっているようにも見えました。うまくいかないと友だちに暴言を吐いたり、保育士に泣きついたりしたこともありました。
しかし、この一年間で見違えるほど成長しました。どの子も心が強くなったように思います。それは、友だちの存在がとても大きかったと感じます。
苦手なことも一緒にがんばることが刺激となり、あきらめない気持ちや支えあう心が育ったと思います。
今では、小さな子どもが泣いていると「どうしたの?何があった?」と話しかけ、保育士に伝えることも増えてきました。また、遠くに離れて行こうとする子どもの手を引いてみんなのいる場所に戻してくれることもありました。そういえば、「サザンカの木の下で遊ぶと毛虫に刺されるから危ないよ。」と、私に教えてくれたのもこの子たちでした。
大人になると子どもだった自分を忘れてしまうことがあります。意味のないルールに縛られたり、言い訳をしたり、自分の弱さをごまかしたくなることもある。そんな時は、子どもたちからすぐに「なぜ?」「どうしてなの?」と質問が飛んできます。いつも思います。もしかしたら、大人になって育てているつもりでも、本当は子どもに育てられているのかもしれないと。
話は変わりますが、5歳児が感じる時間の長さは大人の6倍以上という説があります。そうだとすれば、残りの日々はまだまだ楽しめそうですね。そして春にはぴかぴかのランドセルに笑顔を山ほど詰め込んで、元気にー歩を踏み出してほしいと心から願っています。
2025,3,18 やる気!元気!いぶき!頑張れ新1年生!
いぶき保育園宮城野園長 阿部千鶴子